ぼくに言わせれば、相対的な幸福とは、つまるところ、気分が良いか悪いかではない。ただまえより良くなったか、悪くなったか、ということだけだ。こんなふうに考えたら、幸福への新しい道が開けた。自分を落ちこませ、とことん憂鬱な状態にひたってごらん、そのあとはきっと得も言われぬ至福のときが訪れるはずだから。
はいまもこの科学的根拠を信じている。